第5章 ♑愛されたがりの愛し方(黒尾鉄朗)クロの日 完結
「姫凪…お茶じゃ
もう足んねぇかも…
なァ?先にお前の事…」
ブラウスに手をかけて
隙間を作り手を忍ばせると
カチカチになる身体
「なんか身体硬ぇぞー?
解しましょうかァ?」
首筋に息を吐きかけて
食いつこうとしたら
ガチャリと玄関の開く音
ヤベ。母ちゃんか?
いや、今日は遅い、つってた
じゃあ、誰だ?
玄関は閉めた…か?
姫凪を抱いたまま
頭を捻ってると
「てっつろー!居るー?
彼氏と喧嘩したー!慰め…て!?」
キッチンに入って来たのは
「マコ!?
お前、何勝手に入って来てンですかァ!?」
黒尾マコ、従姉妹だ。
研磨のひとつ下で
恋多きオンナ。
いつも彼氏と喧嘩しては
俺の家に転がり込んで来て
ひたすら愚痴を聞かせてくる