第20章 近過ぎたキミ⑤(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
エプロン姿の小さな身体が
オレに駆け寄ってきて
まだ出来たてのお弁当を
自慢気に見せる
オレの好きなオカズばっかり
入ってる
「ありがとう、姫凪
嬉しいよ」
恐る恐る頭を撫でると
『わ、私のも作ったから
朝練見に行って良い?』
小さな声で呟いて
オレのシャツの裾を握る
「もちろんだよ
…皆喜ぶよ
いつでも歓迎だよ」
姫凪の頭を撫でて
ゆっくりシャツを握った手を取って解く
姫凪の手は
いつもよりずっと冷たくて
少し震えてる
温めたいな
でも、駄目だよね。