第1章 俺には君だけ【黄瀬】
涼太の真剣な、そして切ない瞳に逆らえなくて正直に話した
「一週間前に涼太、ここで女の子といたでしょう?」
「!?…見てたんスか…」
「その時、女の子に抱きつかれて
キスもされてたよね
それなのに涼太、拒否しなかった
その時ね、
私よりあの子の方がいいのかなって思ったんだよ」
「ちが…」
「私との約束よりもそっちを優先した
でも今まで遅くなっても必ず来てくれたのに
あの日は来なかった
…私ね、やっぱり涼太には釣り合わな…!?」
そこまで話すと、急に抱き締められた
「……あの日、あれは告白なんかじゃないんス
あの子、有名な会社の令嬢らしくて
俺に彼女が居ることを知ってて脅してきたんスよ
[姫華を傷つけたくないなら言うとうりにして]って
もちろん俺は姫華を傷つけたく無かった
だから一回だけって条件付きでそれに乗ったんス
そしたら抱きつかれて、そこからは姫華の見た通りっス」
涼太の顔は見えなかったけど、きっと泣いてる
声が震えていたから
「ごめんね、私…」
(涼太は私の為にしてくれたのに…
私は勝手に勘違いして涼太を…傷つけた…)
「姫華のせいじゃないっス
だから泣かないで…?」
気づかないうちに泣いていて
その涙を涼太が拭ってくれた
「ありがとう…涼太…
ごめんね、勘違いして…」
「俺も悪かったんス
だから今回はお互い様ッスよ」
「うん……!」
仲直りした時にはもう日が暮れていて
下校時刻間際だった