第2章 序章:駆け出しのルーキー
sideシルビア
アタシがサーカス団に顔を出す頃はタイム
スケジュールもショーの内容も、ステージ
についても全て決まっていた。
全てを決めたアタシの有能な秘書は今は
ぐっすりと突っ伏しながら寝ている。
サーカス団の人たちには今日はみことちゃん
を連れて帰ってくれと苦笑いされた。
宿屋に着き二人部屋でベッドにみことちゃん
を寝かせると、アタシは少し離れた自分のベッドに
入ろうとするが。
キュッ
小さなみことちゃんの手がそれを阻止する。
『..........いか......ないで』
掠れるような声で囁かれる。
「そんな事言われたら何処にも行けないじゃない」
服を掴んでいる小さな手に自分の手を重ね
みことちゃんのベッドの中に入る。
「大丈夫、1人になんてさせないわ、アタシが絶対
一緒にいる。守ってあげる。だから」
みことの目に溜まっている涙を掬う。
「泣かないで、アタシのみこと」
その時みことちゃんが幸せそうに笑った気がした。