第2章 序章:駆け出しのルーキー
sideみこと
「ん..........う、ん?」
いつの間にか眠ってたようだ。
誰かが布団に入れてくれたらしい、白い布が見える
否、僕のヒーローがどうやら運んでくれたらしい。
嗅いだことのある優しい匂いが漂ってくる。
「シルビ......ア?」
『ん〜?起きたの?おはようみことちゃん』
「ありがとう、シルビア..........」
『ふふふ〜、どういたしまして♡』
ニコッと笑ってくれるシルビアに見惚れる。
たまに思うんだ、もしシルビアに捨てられたら
もし平和な日常が崩れたらって、
でもシルビアにそれを聞いたら、こう言うんだ。
『やだ、アタシはみことちゃんを手放す気は
さらさらないわっ!たとえ日常が崩れたとしてもね』
そう言ってウィンクして、ショッピングに誘うのだ
「シルビアはずるいや..........」
『?みことちゃん、何か言った?』
「いいえ!シルビアさん、サーカス行きましょう」
『そうね、はい』
差し出された手に首を傾げる。
『ん〜もう!ほら!手を繋ぐわよ!』
「え!?ふえ!?」
強引にも優しく手を繋がれビックリする。
『離れちゃ駄目でしょ?アタシ達』
────この人は本当に..........
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「..........ずるいや」
『ふふふ、さぁ!行くわよー!!』