• テキストサイズ

短編集

第2章 それは夢より(楽夢)


楽誕夢
Reyデビュー後のパラレル設定


『…ん、ねむ……』

宣伝も含めた路上ライブ続きで疲れもピークだった。
グループじゃなく、ソロだと言うのもきっと関係している。
明日は久しぶりのオフだ。出来ることなら昼まで寝ていたいかも…。

『……』

私はベッドに吸い込まれていく。






『あれ…』

寝ているはずなのに妙に意識がはっきりしている。
でもここ…どこだろ…。
多分どこかの事務所だけど、見たことがない。

「やっと2人になれたな」

背後から声がする。
振り向かなくてもわかる。

『が…っ!?』

楽が背後から手を回して来た。
私の肩に楽の顔が…すごく近い。

「なぁ」
『え?』
「ん…、っ」
『〜っ!?っ、ぁ』

ど、どうして私は楽と…き、キスしてる…の?
意味がわからな……何だか意識が遠く………。





『はっ!!!』

私は勢い良くベッドから飛び起きる。
ど、動悸が…。

『ゆ、夢でよかった……ん?』

スマホに着信が入ってる?
時間は…ついさっき…で、相手は……。

『げ』

着信履歴には八乙女楽の文字。
それに加えてラビチャも入っている。

【連絡よこせよ】

『…連絡。何かあったかな』

それにさっきの夢のせいで気まづい。
だからと言って連絡しないと楽はしつこい。
仕方ないと思いながらも電話をかけることにした。

『ぁ』
《ぁ、ってなんだよ》

2コールもしないうちに楽が出た。

『何でもないけど…』
《まあいい。今日お前オフだろ?》
『何で知ってるの……』
《バーで飲んでる。も来い》
『私未成年なの知ってるでしょ』
《飲ませねえよ。とにかく来い。駅まで迎えに行ってやるから》

そう言うと、私の返事も聞かずに楽が電話を切った。
拒否権はないんですか…今までのパターンだと私が行くまで待ってそう。
仕方ない。駅まで行こう…。



一応変装と言うか、女の格好をする。
暑くて重ね着ができないのが辛いけど…。
駅まで来ると、メガネをかけた楽がいた。
名前は呼べないし…どうやって近づこう…。

『そうだ…スマホ』

近くにいるよ…っと。
スマホを見た楽がキョロキョロしている。
私を探してるのだから当然だけど。

『って、気付いてない?』

格好のせいかもと思い、私は自ら近付く。
え、まだ気付いてない…?

/ 7ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp