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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【刻印 1】





大野さんの言ってる意味がわからない



翔が……代わり?



なに言ってんだよ……




大野さんに視線を向けたまま、翔はピクリとも動かない


そんなのやめろって、声を上げようとした途端に


立ち上がった翔は、着ていたジャケットに手を掛けた









「しょ…う?」





震える俺の声にも気付いているはずなのに


俺を見ようともしない








「約束……だからな?」





ネクタイを緩め、

自らボタンをひとつひとつ弾いてく





「やめっ…!翔っ」





止めさせようと暴れてみても、拘束された身体は動かなくて


ガッチリと黒服に肩を掴まれたまま、床に押し付けられた




勝手にボロボロ溢れる涙が

視界を歪ませ、正視出来ない






大野さんの声だけが、


異空間に響き渡って……




ブーイングだけだったギャラリーも、煽るように盛り上がった



露わになった翔の上半身と憂いある表情に


大野さんの隣に座った落札者が、


納得いったのか、ソファーに深く座り直してる








「次は……どうしたらいい?」





翔のセリフに


腕を組んで、考え込みながら


大野さんは淡々と促す





「コッチ側は翔くんも初めてだもんね。

せっかくだから、そうだね……」





妖しげな笑みで


隣に座る客に耳打ちしてる




嫌な予感がして、


また、藻掻いてはみたけど、伸し掛る力は強まるばかりで……






近付く気配に心臓が跳ねて


細かな鼓動を刻んでく








ソファーから立ち上がった大野さんは、



翔の前に立ち、露になった肌を指先でなぞった





「翔くんの相手、

特別に俺がしてあげるよ」






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