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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【夜に眠れぬ 2】


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正直


来るとは思わなかった







気の強いガキが、しょーもないプライド振りかざして



意気がってんだろなって……




"お披露目会"だなんて、

あのVIPルームを観たことあるなら、来れるわけがない






なのに…

どういうつもりだ?





翔くんの気を引きたいだけで、自分を売れるの?



屈辱的で惨めったらないよ?



光を浴びる世界なんて、
もう二度と、見れやしないんだから







ソファーの片隅


たくさんの人形の中でも、


一際目立つ存在





緊張を含んだ見目が、
ますます憂いを帯びる






「オーナー…」




黒服が耳元に囁く


上客の中でも、特にVIPな顧客にだけ、


"今宵の暇潰し"を知らせた



金の有り余った奴らは、余興が大好きだ






残酷な程、甘い




愉しいお遊び









「潤くん、良かったねぇ。

たくさん観に来てくれるみたいだよ」





俯き加減の身体のまま



目線だけが俺を見る






吸い込まれそうに


綺麗に澄んだ漆黒の瞳






いつまでその瞳は




光を宿すのかな






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