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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【肯定の仕方 2】





残業しながら、
ひとり残ったオフィス



静寂を打ち破る機械音と


仄かに光る、スカイブルーのディスプレイ





一瞬躊躇いながら、


それを手に取り、通話状態にした








「もしもし…?」





微かな呼吸と

背後に聞こえる人の気配





「智くん…?」





妙な間に、

嫌な予感が芽生える





「……どうかした?」






何も言わない


ただ、雑音だけが耳奥に響いて






ギュッと電話を握り直し……




言葉を待った






「ねぇ…?」






耳を澄ませ、息を飲む






「明日、……来れる?」



「明日、…って?」

「とりあえず来てよ。
面白いことあるからさ……」

「面白いこと?」





めずらしく弾んだ声で、


曖昧なことを話すから、
不安はますます大きくなる



浮かぶ潤の顔






それ以上何も言わず、
電話は切れて、光を失なった






明日?


店で何かがあるってこと?




経営のことで呼ばれることはあっても



"面白いこと"だなんて、


らしくない




アイツが関係してるなんてことはないよな…?








ガラス張りの向こうに広がる

ネオンを見渡しながら




華やかな街並みに紛れた闇だけを感じて……





ただ、胸騒ぎがした









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