• テキストサイズ

DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【僕が僕のすべて】




イタズラがバレた子供みたいに、シュンとしちゃって


仔犬みたいな目で俺を見つめてる


それは反則でしょって、内心思う




思うけど…さ

それなら最初っから、
話してくれたら良かったのに……





「やっぱり…嘘ついてるって気付いてた?」

「気付くもなにも……」


「わかりやすいもんね、俺」

「わかってんじゃん」




すっかり温くなったビールを口に含んで

ワザと大きなため息を吐くと、雅紀の肩がビクンと跳ねる





「で、どうすんの?」

「うん。いい考えなんか浮かばないんだけどさ…気になる事があんの」

「気になる?」

「しょーちゃんね…怖いんだって思うんだ」




ポツリポツリと話される、雅紀の想いに

また、モヤモヤとした感情が込み上げてきて……




"だからふたりで会ってたって?"


"そんなのオカシイだろって…"



………言いかけて、グッと堪える






「混乱してんだと思う。

しょーちゃん、きっとあの時から止まったまんまなんだよ。だから……」


「……」






俺らのあの頃が脳裏を駆け巡る



癒えることはあっても、
一生、忘れる事なんてないし


それを背負って、
それでも前に進まなきゃなんない



いつまでも、縛られたままのガキじゃないんだ



それだけの強さも力も、
大人になったぶん、備わったと思うから





それを今さら、雅紀を頼ろうだなんて……






「しょーちゃんには、
潤くんがいるからさ?

ふたりがわかり合えたら、俺ね、上手くいくと思うんだ」





泣きそうな顔でも、

何か意を決したのか、




雅紀は言葉を重ねた





俺は黙ってそれを聞きながら、



時折頷いて



話が途切れた時




雅紀を見つめて声にした







「それで…?

お前はどうしたいの」






.
/ 168ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp