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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【Be with you】




仕事も一段落して、缶ビールを開けると、


そのタイミングで風呂から出た雅紀がリビングに入って来た


濡れた頭にバスタオルを被って、
俺も飲みたいって、冷蔵庫を開けてる





黙って動きを辿る俺に気付いたのか、


缶を傾けたまま、"ん?"と目線で聞いて……






俺はね、


そんなに多くを望んでないよ


地位も名誉も


金だって、なんだってさ




最低限生きてける程度あればいいって思ってるし、




ただ、


ひとつだけね


同じ空間にオマエが居てくれたら、


それでいいんだよ




美味いメシも

高い酒も

いい部屋だって




特別望んでないからさ?






ただ、側で

笑ってるオマエを見てたいの






一生、言葉にはしないよ



伝えたいわけじゃないから



俺が勝手に



そうしたいって、思ってるだけだから






「どうかした…?」

「どうもしねぇよ。
ってか、ちゃんと拭けよ!風邪ひくぞ」

「う…ん…」





テーブルに缶を置いて、

素直にバスタオルでワシャワシャ拭いてる姿も



何気ない毎日がさ



俺はホントに大事なんだって思ってるよ





オマエはちげぇの?






「ねぇ…和…

やっぱり変だよ?」

「なにがだよ……」

「だって…」





ちょっと照れくさそうに

口を開いた雅紀が……

不意打ち過ぎて、言葉に詰まる






「和は、俺のこと大好きだから。

そんな顔いつも見せないじゃん」






なんだよ

なんだよ、それ






「ごめんね。

俺のせいだよね」






自分で言っておいて、

なんでオマエのが、泣きそうな顔してんだよ






「話…聞いてくれる?

ぜんぶ……言うからさ」







ビールを持つ手に、
思わず力が入る






「俺ね、笑ってる和と一緒にいたいから」







俺はね

一生、そんなの言わねぇよ






だって、それくらいで

ちょうど、つりあうでしょ








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