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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【カゲロウ 2】






そうなんでしょ?って



疑いもなく、
そうハッキリと言い切る目線






「ちがう、…違う!違うっ!」






だけど、嘲笑うように頬を撫でて



ますます俺を追い詰める





「違わないでしょ?

優しい翔くんを繋ぎ止める為に、キミはフリをしたんだ」


「っ…」





首筋に指を滑らせ

シャツのボタンを、一つ一つ弾いてく





「翔くんと関係のある俺なら、

バカな事をしようとしてるって、知らせてくれると思った?」






シャツが開かれ

晒された肌に、大野さんが顔を近付けた




ワザと煽るように、
厭らしく舌を見せて……胸の尖りを舐める





「ん…っ…」





ソファーに置いたままの手


行き場をなくしてぎゅっと握り締める







「潤くんを助けてって、一緒にいてやんなよって?」


「俺…は…」






バクバクと跳ね上がる心臓と


情けないくらいに震えた声






「優しい大野さんならそうするって?

可哀想だって?」





首を横に振っても

虚しいだけで……





「甘いんだよ。


俺は言わねぇよ」







ちがう……


ちがう……




俺は……翔の為に……






「潤くんはね、

自分を守りたいだけなんだよねぇ」






慣れた手つきでベルトに手を掛け


ゆっくりと前を寛げる






「利用する場所が悪かったよね。

生半可な気持ちじゃ…ここに来ちゃいけない」


「お…おの…さ…」





冷たくて

鋭い瞳




だけど……酷く切なくて





「此所でしか生きてけない人間だっているんだからさ……」







言われて気付いた


自分でもわかっちゃいなかったんだ




そうだよ


俺は…翔がいなきゃ……





あの日掴んだ掌を



離すなんて



俺にはやっぱり出来ないんだ









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