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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【secret eyes】





高級感漂うアンティークも


静かに流れるクラシックも



見目麗しい人形を引き立ててはくれるけど、



どうしてこんなに、穢く映るんだろう









煌めくシャンデリアの下



指示された通りに酒を運び、
教えられたままに、笑顔を振り撒く




名前を聞かれる度に


"ジュン"と応えた






システムなんて、
簡単にしか聞かされちゃいない


だけど、
じろじろと品定めされるような視線を感じるだけで



身体に力が入って、
トレイに乗せたグラスがカタカタ鳴った






不安で見渡したフロアに、味方なんて誰も……









「潤くん」





よく通る、澄んだ暖かい声





「大野さ…」





ドアを開けて直ぐのBARスペース


俺を呼ぶ大野さんを見つけて、


少しだけ、肩の力が抜けた





トレイを脇に抱えたまま、側に近寄る






「お疲れ様。

どう?緊張してる?

雰囲気慣れてきた?」


「緊張…してるし、

まだ慣れないに決まってますよ」






こんな異空間


慣れることなんかあるのかな……?







「そっか。

ん~、じゃあ、
潤くんはまだまだ研修しなきゃね」

「けん…しゅ、う?」

「そ。新人研修」






そう言って
微笑む口元に目がいって…、




また、

ドクンと心臓が鳴った






アノ感覚が甦る







「個室、行こっか。

俺がレッスンしてやるから」





何故か慌てる副支配人を後目に



楽しそうに笑う大野さんが、俺の手を引いた








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