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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【Gimmick game】


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店の前にタクシーが到着して

時計を覗くと、

開店して、ちょうど一時間経っていた



タクシーを降り、

店に入ろうとした瞬間、
俺に気付いた黒服が、慌ててドアを開ける





「あんがと」



とんでもないですって、
赤い顔した黒服に、こそっと尋ねてみる





「今日のフロアに変わりはない?」

「えっ…、あの…そう言えば!
副支配人が、オーナーが来たらすぐ呼んで欲しいって……」

「くふふ。…オッケー」






もしかしたら、


想像以上かも知んねぇなぁ♪








うちの店に集まる客は


金と暇を持て余してる




それなりの地位や名誉を
手に入れた奴ばかりだ



欲しいモンは、
簡単に自分のモノに出来る、と信じて疑わない





快楽と暇潰し



のめり込む"人形"のクオリティーが高ければ高いほど



ゲームはその分、楽しくなる








「オーナー!」




BARに脚を踏み入れると、慌てた形相で副支配人が近寄って来た




「呼んでたって?」




わざと気付かないフリして、笑って見せる





……予想通りの言葉が、耳元で響いた







「オープンから
ジュンを使いたいって、何人もの指名が!」

「…そう」






等の本人は気付いてんのかな?


緊張した面持ちで、酒を運んでるけど


周りの暇人達が、
ヤラシイ視線を向けてることに







「オーナー、本気ですか?

まだ客を取らす気ないって」

「そうだよ」

「常連客も指名してるんですよ!?

どう言い訳したら」

「そんなの。

適当に納得させてよ。
簡単に安売りしちゃ勿体ないし……」








この店に来た日



オレンジジュース片手に
君がカウンターに座っただけで、



何人もの大人が

目をつけてたかなんて、知るワケないよね







そこに、


俺も含まれてた、なんてさ






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