第2章 【伊達軍】上弦の月【伊達政宗】
熱に浮かされたような眼差しから目が離せない。
降り注ぐキスの雨。
私の輪郭を、その存在を、
確認するかのように、慈しむように、
身体にあちらこちらに舌が這い、優しく撫でられる。
しなやかだけれど、少し骨ばった長い指。
太くしっかりした間接。
男の人の手。
くすぐったいのに頭がぼんやりとしてきて気持ちいい。
『っん……っ。あっ………やっ……。』
「……瀬那。嫌ならやめるが…。」
ふるふると首を横に振った。
恥ずかしいけれど、やめてほしくない。
けれど、既に息があがって言葉が出ない。
「……ふん。やめなくていい、か…。」
政宗さんは満足気な笑みを浮かべた。
「…やっぱり嫌だ、は、もう聞けないからな。」
その言葉に、私が、大丈夫。と頷くと、
政宗さんは捕食者の目をした青い狼に変化した。
私の身体はこれから起こることに期待を膨らませながら順に与えられる刺激を受け入れる。
スイッチが入ったように政宗さんは、本能のままに私を求めているようで、先ほどまでの優しさに加えて、ときに少し乱暴で、けれど、与えられる刺激は次々と快感に変化した。
『…あぁっ。んっ。』
身体の奥が蠢き、どくりと愛液が溢れてくる。
花芯は指先で弄られて震え、蜜壺は長い指をとぷりと受け入れ、肉壁は擦られるほどに敏感になりうねった。立て続けに与えられる強い刺激に、我慢できずに嬌声が漏れた。
『あっ、あぁぁっ!』
愛液を舌先で舐めとられて、そのまま唇を押しつけて音をたてながら強く啜られると、目の前が一気に白んで力が抜けた。
「…お前はどこも甘い…な。」
一度達したのに身体が熱くて、もっと政宗さんと近づきたくて、一つになりたくて、疼いた。
『まさ、むね…さん…。』
私の限界を知ってか知らずか、
「そんな顔でねだるな……。加減できなくなる…。」
と艶っぽく囁いて、屹立した自身の先端を私の濡れ絞った腟口にあてがい、ゆっくりとそれを挿入した。
十分に解されたそこは、指とは異なる大きな質量をも容易に受け入れ、更なる快楽を引きずり出されてく感覚に溺れていく。
『政宗さんと、繋がって…気持ち、いい。』
「っ!…煽るな……っ。」
止めどなく繰り返される抽送に、甘い痺れが全身に響いて、容赦ない気持ちよさがどこまでも登り詰め、気づいたときには絶頂の中、共に果てたのだった。
