第1章 【織田軍】プロローグ/盃に月を映せば【丹羽長秀】
抱き寄せていた瀬那の上半身にゆっくりと体重を掛けて畳へと押し倒し、組み敷くと、湿り気を含んだ髪が広がった。
月明かりに照らされて瀬那の体躯が顕わになり、普段人目にさらされることのない白い柔らかな肌に眩しさを覚えた。
自分の視界にはらりと落ちてきた前髪は“本来の”橙色から普段の銀髪に戻っていたが、俺の内に一度灯された情炎の勢いは収まる様子はなかった。
何故こんなにもこの娘に固執してしまうのか、自分でも自分の中に芽生えたこの感情が不可解だが、
瀬那のすべてを自分のものにしたい――
抑えきれない熱で全身が満たされ、
もう、止まらない。
「優しくできるかはあんた次第だからな。」
身体を隠そうとする瀬那の両手を彼女の頭上へ回して、片手で押さえると、驚いたようにこちらを見つめてくる。
『やっ…待って…長秀さんっ。』
顔を逸らし身を捩る姿も艶めかしい。
「待たねぇよ。」
白く綺麗な半球を描く胸の上に、赤い飾りがその存在を主張するかのようにぴんと立っていた。それをぱくりと口に含んでころころと舌で転がすと、固さが増して瀬那の身体がぴくりと反応した。
『っ…ぁ……んっ。』
肌から伝わる甘い香りが心地よく、ためらいがちに甘い吐息を零す姿もたまらなく可愛い。
柔らかい膨らみの片方を掌で包み指を埋めると、中から押し出されるような弾力があり、力をくわえるたびに瀬那の息が熱さを増していくようだった。
「あぁ。肌まで甘い…な…。」
そうして愛撫を続けていると熱い吐息が甘ったるい音に変化していく。
『んっ……っ…はぁっ…。』
上気した肌に焦点のおぼつかない潤んだ瞳。
拘束していた両手を開放すると、すっかり身体の力が抜けて
しまっているらしく、ただ息を吸うたびに双丘が上下に揺れた。
胸の頂きに唇を寄せたまま、閉じていた膝へ身体を割り入れて足を開かせ、そのまま秘所へと手を伸ばし、ゆっくりと茂みをかき分けて蜜壺の入り口に触れるとそこはすでに愛液で潤んでいた。
『っ…あぁ…っ。』
ちゅぷっ。
蜜壺は水音を立てて、まるで迎え入れるかのようにぬるりと指を包み込んだ。