第1章 1.朝のお決まり
智くんとはお家が近所で、
小さい頃からなぜか一緒にいた。
でも、智くんの方が2歳年上
だから、一応センパイなんだって
『智くん先輩!』
「ふふ、なぁに?それ」
『ん~?一応センパイだからさ?』
「いいよぉ、んなこと言わなくて
オイラそういうの苦手だもん」
『じゃあ、智くん!』
そしたら、ふにゃっと微笑んで
"ん、それがいい"って言ってくれた。
「あ、キャンディは?」
『ん?あ、ちょっと待ってね?』
これが、智くんの朝のお決まり
"甘いキャンディを食べること"
『ん、はい。どうぞ』
「ん、どうも」
昔からこのキャンディ
真っ白なミルクキャンディが、
智くんの大好物