第2章 2.分けあいましょう
「んーで、ここに来たと……
あの教師も人使い荒いですね」
二宮くんにここまでの道のりを
細かく伝えて苦労したことを教えた。
「で、あなたはなんでそんな…」
『え?』
「いや、いいや。泣きそうだからいい」
途中まで言われたら気になるわけで、
『言ってくださいよ、二宮くん…ねぇ!』
「はぁ……泣かないでよ?」
『泣きません』
"はぁ"と1回溜め息をついて、
隣に座る二宮くんが口を開いた。
「なんで、そんなにウザいの?」
『………………うっ……』
「あーもう、ほら。泣くなよ~」
『……泣いてないもん!』
「涙でてますよ、ちょっとだけ」
私の目を真っ白な指で拭ってくれた。
変なの、初めてあったのに…不思議
「………授業もうすぐなの?」
『え?……あ!あ!あ~!』
「……うっさいなぁ、黙ってよ」
耳を手で塞いでる二宮くんは、
本当に面倒くさそうにその場を立った。
「ほら、行くよ」
『え、行ってくれるの?』
「ん、あんた面倒だから」
やっぱり二宮くんはシャイボーイです。