第2章 第2章
「ねぇ!翔ちゃん!」
突然振り向き俺を呼ぶ。
「うわっ!な、何?どしたの?」
「はは…何で驚くの?ここ、どうするんだっけ?」
「それ、俺に聞く?」
「翔ちゃんしかいないじゃん。メンバーがいたら翔ちゃんには聞かないよ(笑)」
「それ、ひどくねぇ~」
「DVDあるよね。」
「おい!スルーすんなよ。」
「ふふふ、ひどくねぇ(笑)翔ちゃん休憩しすぎ、俺先に行っちゃうよ~」
「おい〜そんなこと言うなよ~」
「ウソだよ〜一緒に見よ!」
「おう!」
「居残り組の意地見せてやろうぜぃ!」
「どんな意地だよ(笑)」
床に並んで座りパソコンでDVDを見る。
俺の横で雅 紀はタオルで汗を拭きながらDVDを見入る。
時折、髪が、肩が、腕が触れる。
もっと触れたい……
そっと雅 紀の横顔を見た。
紅く、薄い唇が目に入る。
少し開いた唇から見える舌
「雅 紀…」
「ん?何?」
雅紀は画面から目を離すことなく、答える。
俺は指の甲で雅紀の頬に触れた。
「えっ?な、何…ど、どうしたの?」
突然の俺の行動に雅紀はビックリして俺を見つめる。
そりゃあそうだろう…
でも…触れられずにはいられなかった。
俺はじっと雅 紀を見つめた。
雅 紀の黒目がちな瞳に俺が映っている。
「ごめん…」
「‼?」
俺は雅紀を抱き寄せた。
「ど、どうしたの?翔ちゃん…何かあった?」
戸惑いながらも心配そうに、問いかける。
そして、雅 紀の腕が俺の背中に回された。
優しく、子どもをあやす様に、ゆっくり背中を摩りながら、俺を抱きしめた
どうして、そんなに優しいんだ。
気持ち悪いよって拒絶してくれよ…
じゃないと、お前への気持ち押され切れない。
「翔ちゃん…?」
耳元で聞こえるその甘い声。
俺はもう…
「雅 紀……好きだ…」
「えっ?」
俺は自分の思いを伝えた