第2章 何かあったらすぐ言って 【不二】
9:30分
ピーポーン、インターホンが家に響いた
僕はすぐに玄関を開けた
そこには僕が待っていたせいなが可愛い服を着て立っていた
……見とれてしまった
『…周助??』
名前を呼ばれ僕は我に返った
「あぁ、いらっしゃい。さぁ早く上がって」と、微笑んで言うと
『うん!おじゃましまーす!』なんて元気で明るい声で家に上がった
「先に部屋で待ってて、お茶持っていくから」そう僕は伝えるとせいなは
『わかったーっ』と返した
相変わらずせいなは元気だね、なんて思いながら自然と口が緩む
お茶を入れて部屋にいくとせいなは僕のベットに
ちょこん、と座って僕のサボテンを見ていた
「 せいな? 」と名前を呼ぶと振り返って
『このサボテンおっきくなったね!』と満面の笑みで言われた
毎日見ていると分からないけど僕の部屋に久しぶりに来たせいなはサボテンの成長に喜んでいた
「うん、すごいおっきくなったよ」と返すと
『それは周助の育て方がいいって事だよ!』なんて褒められた
何気にすごい嬉しかった。ずっとサボテンを見ている
せいなに
『 せいな?キミは何しに僕の家に来たのかな?勉強しに来たんじゃないの? 』と問うと
あ!そうだそうだ、と言いながらテキストを取り出した
すっかり勉強のこと忘れてたみたい、やっぱり天然というかドジだね、なんて思っていた