第2章 何かあったらすぐ言って 【不二】
「それで、なんの教科がわからないんだい?」
『えっとねー、理科!!』予想していた通りだ
昔からせいなは理科が苦手だったなーなんて昔のことを思い出しながら僕はせいなに勉強を教えていた
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「〜ここはね…ってせいな話聞いてる? 」
せいなは集中力が切れているのかどこか上の空だった
『んー、疲れちゃったーっ2時間ぶっとうしはきついよー!!』なんてせいなは嘆いていた
「クスッ、はいはい朝ショートケーキとお菓子買ってきたらそれ持ってくるね」そう僕が言えばせいなの
目はキラキラと輝かせ
『ほんとっ!?』と、純粋無垢な子供のように喜んだ
僕がうん、と返すとせいなはすぐに
やったー!!周助やさしい!ってはしゃいでいた
あー、こうゆう嬉しそうなせいなの顔はやっぱり可愛いね…癖になっちゃう…
そんなことを思いながらショートケーキを部屋に持ってきた
「 せいな持ってきたよ 」
『えっへへー!待ってましたーっ!』
尻尾を大きく振っている犬みたいにせいなが見えた
せいなはほんとにショートケーキ好きなんだね、と言うと『うん!でもホントは周助に貰えればどんなものでも嬉しいんだけどね』
ほら、そうやってすぐ僕が喜ぶようなこと言う…狙ってないとしてもそれはすごい嬉しい
ショートケーキを美味しそうに食べるせいなの口にスッと口付けをした、するとせいなは顔真っ赤にして
小さく『バカぁ…』と照れて呟いた
「クスッ、食べ終わったらまた勉強再開だよ」
そう告げる時までもせいなは顔を真っ赤にしていた
ほんと、せいなは可愛いよね…。
【完】