• テキストサイズ

【アイナナ】シルエット・デイズ

第3章 アイドルとマネージャー


「...!大和さん!」
「んあ?」
「んあ?じゃねーよ!寝てないのに呼んでも反応しねーし。」

何度呼ばれても返事をしない俺を、ミツが呆れた表情で見ていた。寝ていたわけではなく、ただ考え事をしていたらいつのまにかぼーっとしていたのだろう。大方、陽菜乃の事を考えてたんだろうがどんな内容をどこまで考えていたのかは忘れた。
あいつ関連の事を考えているとき、自分で言うのもおかしな話だがロクな事を考えちゃいない。考え事をしていたと言えば何を考えていたのかと聞かれるのが目に見えた俺は、いつものようにへらへらと笑みを浮かべた。

「ごめんごめん、お兄さん目開けたまま寝れるんだわ。」
そう返せば、「んなわけねーだろ!」といつもの軽快なツッコミが返ってくる。
「イヤイヤほんと。お兄さんみんなより長く生きてるからさ、お前達にはできない事もできちゃうわけ。」
「言うてオッサン、俺と歳変わんねーよ?」と言うミツの言葉に被せるようにナギが身を乗り出し口を開いた。

「Oh!ヤマトは目を開けて眠ることができるんですか?ワタシにも是非やり方を教えてほしいです!」
「おうおう、また今度なー」と笑えば「yes!楽しみにしてます!」とナギの返事が聞こえた。

その時、俺たちのいた控え室の扉が開き「二階堂さん、和泉さん、六弥さん。スタンバイお願いします!」と番組スタッフの声が響く。
「はい!」をした後に

「よっし、今日も頑張りますか。」
「おうよ!頑張ろうぜ。」
「yes!番組を見る全ての人に、最高のパフォーマンスします!」
と短く会話を交わし立ち上がる。

アイドリッシュセブンの“二階堂大和”の1日が始まる。
/ 21ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp