SUNNY DAYs(進撃の巨人 高校生パロディ)
第3章 『塾にて』(ベルトルト)
すると、そっと私の右手を握った。
男性にしてはやや細い、節の目立つ指。でもやっぱり、男の人の手って感じで、大きくて包まれるようだった。
一度、傷の場所を確認するのに、私の手に顔を近づける。
少し長いまつげが目元に影を作っていて、なんか…妙に色っぽい。
バンソーコー貼ってくれるだけなのに、なんだろう。ドキドキする。
息を呑んで様子を見守っていると、
「そ、そんなに見られてると、すごく…やりにくいんだけど…」
と耳まで赤くなってしまった。
ほ。
ちょっと…
ライナー!!
アンタぁこんな可愛い子を独り占めしやがってぇぇぇ!!ライナーーーー!!!!
もう恥ずかしすぎて、なぜかライナーに怒りがこみ上げてきた。
「…ごめん、ど、どこ見てればいい?あ、とりあえず、視線はずしておくね??」
「あ、いや、大丈夫、もうおわ…あ」
あたふたしていた結果、ベルトルトの手が滑り、バンソーコーがたるんでしまった。
それを見て、情けない表情でお互い顔を見合わせると、なんだか笑いがこみ上げてきた。
「…ちょっと、授業中なのに、笑わせないでよ!」
「ごめん…。でも、おかしい…!」
声をひそめながら、二人でたるんだバンソーコーを見て、しばらく笑いをかみ殺した。
その後→