第11章 ☆彡.。そういう時男は黙って赤飯
料亭の屋根修理を終えた新八は
偶然にも客として来ていたお妙と九兵衛がキスをしているのを目撃して
九兵衛に殴りかかったが、九兵衛に投げ飛ばされた。
新八「嫁入り前の姉上になにやってんだァァァァ!」
九兵衛「いい加減君も強くなったらどうだ、別れの時だ。
僕とお妙ちゃんは幼い頃、夫婦になる誓いを共に立てた、許嫁だ。今日を持って彼女は柳生家に来てもらう」
新八「幼い頃誓ったってそんな子供の約束…」
お妙「新ちゃん、ごめんなさい、私…」
とだけ言って、新八の元を離れて自ら九兵衛の元へと歩み寄る
そこに乱入してきたのは、怒ったバブルス王女に終われた近藤と、銀さん、神楽とだった。
「あれぇ?総悟が逃げた…あれ…てかアネゴ…?」
お妙は、みんなの顔を見ると、それまで我慢していた涙がぶわっと溢れた。
お妙「…みんな…さようなら…」
いつも、張り付いたような笑顔で
どんな辛い事も乗り越えてきた鋼の女の涙に、一同は驚きを隠せなかった。
だが、お妙と話をする暇もなく
お妙は九兵衛に連れ去られた後、柳生家で花嫁修業をしていると連絡があったきり、自宅に戻ることはなかった。
柳生家といえば、かつては将軍家の指南役を仰せつかった程の名家であり
天人襲来以降、剣術は衰退の一途だと言うのに
柳生家だけはその華麗なる剣術を学びたいとして、門下生が絶えなかった。
その名家の次期当主が、件の柳生九兵衛であり
柳生家始まって以来の天才と呼ばれる人物であった。
神楽「今日も新八来ないアルな」
「うちの近藤さんも元気なくてね…
今日はおやすみだってさ。あ、ミロおいしい」
銀時「パシリの癖に無駄欠勤とは、クビにしてやろうか」
神楽「もうアネゴ帰って来ないアルカ?
なんか修行してるから帰ってこれないって手紙が来たんだって」
銀時「花嫁修業。」
神楽「でも最後の時笑って死ねるなら
それ上場な人生ね
…アネゴ、笑って死ねるアルカ?」
「神楽…」
銀時「きゅーけー」
「アネゴのあんな顔見たことなかった」
神楽「アネゴなんか隠してるネ!無理してるネ!
間違いないアル!これ女の勘ネ!」
銀時「チッ…嫌なもん見ちまったぜ」
とお妙の涙が頭から離れないでいた。
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