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銀魂☆逆ハー

第8章 ☆彡紅桜





鉄男「そういうことか…
剣意外の余計なものはすてたつもりだった。
人としてよりも、刀工として剣を作ることだけに生きてきたつもりだった…
だが、最後の最後でお前だけは…捨てられなんだか。
こんな生半可な覚悟で究極の剣など打てるはずもなかった」

『紅桜』は己の産みの親である鉄男、鉄子兄妹に
トドメを刺そうと、その剣を振り上げた時
は力を振り絞り立ち上がり似蔵に切りかかる
そして触手の中の銀時も至近距離から似蔵を斬りその触手から抜け出した。

銀時「余計なモンなんかじゃねーよ
余計なモンなんてあるかよ
全てを捧げて剣を作るだぁ、面倒くせぇだけじゃねーか。

いろんなモン背負って、
頭抱えて生きる度胸もねー奴が、職人だなんだカッコつけてんじゃねェ。
見とけ、てめーのいう余計なモンが
どれだけの力を持ってるか。

てめーの妹が魂込めて打ち込んだ刀の斬れ味
しかと、その目ん玉に焼き付けな!」

そう言うと『紅桜』を、真正面から受けて立った。

妹、鉄子が造りたかった剣は"人を護る剣"だった。

仁鉄「刀なんぞ所詮人斬り包丁、
俺達のつくるもんは武器だ。
だからこそ打って打って打ちまくになきゃならねェ、自分の魂をだ。

鉄を叩きながら、自分の魂を叩き上げろ。
優しく清廉な人になれ、美しく生きろ。
お前達がちっとはマシになりゃ、
剣を少しはマシに使ってくれる奴が集まってくるだろうよ」

鉄子は人を護る剣を打ち、そして、人を護れる人に剣を託した。


鉄男は、死ぬ間際に自分の魂を込めた
『紅桜』を妹の打った刀によって失う瞬間を見た事で
ようやく父の言っていた言葉の意味を理解した。

鉄男「護るための剣か…お前らしいな
鉄子……いい鍛冶屋に…な…」


鉄子は護ることが出来なかった。
一番護ってあげたかった人を。

鉄子「聞こえないよ…
兄者、いつもみたいに大きな声で…

言ってくれないと…きこえないよ…」

鉄子は鉄男の亡骸にすがって泣いた








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