第6章 ミルクは人肌の温度で
かぶき町一の大財閥橋田屋の会長、
橋田賀兵衛が、息子をたぶらかした女と
孫の勘七郎を探しにお登勢を訪ねた時
「あ、お登勢さん。」
お登勢「あらアンタ。どうしたんだい」
「お登勢さんこそ。まだ昼なのに」
お登勢「いやね、この人が子供を探してるって
ちょうど良いじゃないか、お前ちょっと話聞いておやりよ。警察だろ」
「子供…?」
ちょうど探していた女も、お登勢を訪ねてきていた。
女「すみません、どなたか居ませんか?」
嘉兵衛「お前は…!」
女は、橋田屋の用心棒達に拉致されると、そのまま橋田屋の屋敷へ連れて行かれた。
橋田屋が帰った後に残されていた、橋田屋の孫の写真を見て、一同は事の成り行きを理解した。
あの捨て子は、大財閥橋田屋の後継ぎ息子の忘れ形見で、孫の〝勘七郎〟なのだ。
行方不明になった勘七郎を連れ歩く銀さんは、誘拐犯に間違えられるに違いない…
皆の心配は的中していた。
銀時と赤ん坊の前に現れた男達は、橋田屋の用心棒であり、孫の勘七郎を探していたから。
銀時は、これ幸いと赤ん坊を返そうとしたが、赤ん坊は、その小さな手で銀時の服をギュッと握った。
勘七郎「はぷ。」
銀時は「オラ!返すぜこんなガキ!!」と赤ん坊を空高く放り投げた。
そして、赤ん坊が落下するまでの間に、用心棒の男達を斬って、赤ん坊をキャッチした。
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