第4章 ☆彡星海坊主
神楽を信じろと言われて、初めて気が付いた。
自分が神楽を信じてやれていなかった事、神楽が自分よりずっと強い人間だという事に。
星海坊主「俺は父親失格だ、いや、神楽は俺を父親とも思ってないかもしれねーな。」
そんな星海坊主に1通の手紙を渡した。
それは、神楽がコソコソと書いていた父宛ての手紙。
住所不明で戻ってきたものを、銀ちゃんがこっそりとっておいたものの1つ。
銀時「おっと、安心しな、
中を見るような野暮な真似はしていねぇ、ついでにあんたもこれ見てグダグダ言う程ヤボじゃねーよな。じゃーな」
と言って立ち去ろうとする銀時を、星海坊主は呼び止めた。
銀時は、家族が大事だから、その家族を壊さぬようにと願って怯えた不器用な男にと前置きをして言った。
銀時「けど、自分を思ってくれる親がいて、他に何がいるよ。
俺ァ欲しかったよ、アンタみてーな家族が。
皮肉なモンだな。ホントに大事なモンは持ってる奴より、持ってねー奴の方が知ってるもんさ。
だからよォ、神楽のこと、大事にしてやってくれよな」
影で話を聞いていた神楽は、涙が止まらなかった。
その横でも涙ぐんで神楽を抱きしめていた
自分から離れていく、
自分を振り払って行ってしまうと思っていた
星海坊主と銀時が
実は自分の事を大切に思っての事だったと知り、
胸が詰まった。
星海坊主と別れて一人で歩く銀時を、
新八が後ろからズンズンと追い抜いて行った。
新八「言っとくけどねェ
僕はずっと万事屋にいまますからね!
家族と思ってくれていいですからね!」
手紙を読み終えた親父はククと小さく笑った後
星海「おーい聞いてるか、神楽。
ということで父さんこれからお前を大事にすることになったから。
…だから、元気でいろよ」
顔を合わさず立ち去ろうとした。
神楽「パピー!!」
親父はボロボロになった番傘を深くかぶって、振り返らなかった。
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