第3章 昔のアタシ
「そして…記憶を消した後は念のためこちら側についてもらうことになっている」
上は誰であれ命令するのは誰であれ、私は使われるのか
きっとまた島消しのようなことをする羽目になるのだろう
だからセンゴクは記憶を消すほうを簡単に勧めようとしないんだ
ハナはセンゴクはどうするかそれが知りたくなった
「……センゴクはどう思う?」
「?」
「私は恩人が喜ぶ方を選びたい。
だって消して海軍側についたとしても……きっとまた島消しをすることになると思う。センゴクもそう思うでしょ?
センゴクはどっちが嬉しい?」
「っ……!」
センゴクは哀れみが溢れているのが表情から見て取れる
やりきれない。
「……」
彼の表情で察し、ハナは聞くのをやめた
「まぁセンゴクは死んでほしいに決まってるか……
自分で決める。1日だけ待ってくれる?」
「それは違う!……いや、明日迄なら大丈夫だ
……本当にすまない」
「ううん、大丈夫だよ」
ハナはセンゴクをこれ以上困らせるのはよそうとこの場を後にすることにした
センゴクは俯いたまま
センゴクの最後の謝罪は誰に向けたのだろう?
守るべき市民?それとも私に情を向けて?
まぁいい、明日までに私は結論さえ出せばいいのだから
ハナは部屋を出て青キジの部屋に戻ろうとした
しかし、
「……手配書」
幾多の海賊の手配書が貼られている掲示板が目に入った
今はどんな悪党がいるのか少し気になる
なんとなく見ることにした
「へぇ案外若い…というか私と同じ歳っぽそうなのもいる」
あ、こいつ海兵の歴史で見たな とか、たしかこことあそこで戦いあってたはずだ とか案外楽しめた
そして途中気づく。
「……あ」
手配書に触れていた手が止まった。
今まで自分が生きる許しをずっと求めてきた
それをどうだろうか彼等は手配書までつけられているのに好きに生きている。彼等は自ら恨まれるべく存在となっている
そう私は極論、センゴクのいう条件をのまなくていいのだ
「……私、今まで何やってきてたんだ
人は何時だって……やろうと思えば自由なのに!」
そうと決まれば話は早い。
ハナは青キジの元に戻らず確かめたいものをみに急いだ
そして私の計画が始まった