第3章 昔のアタシ
叫んで叫んでハナは急にピタリと動きを止めた
頭に幾つもの数字と記憶が流れ込んできたからだ
5005.5006…5017……
あぁ私は何度も死んでる。それも同じ死に方ばかり
「……あぁ」
ハナはふっと恨みも憎悪も消えて、冷静になった
「……ハナ?」
センゴクがハナに問いかける
ハナは振り向いた
……彼の顔は心配に満ちている
「……もう気は…済んだ」
ハナは気が抜けてしゃがみこんだ
あれだけ叫べば疲れるのも当然だろう
「ハナ、だが」
「元帥殿、もう私は」
「その呼び方はよせハナ、センゴクでいい」
「……センゴク、私はもう気が済んだ。
もうことの行く末を見届ければ勝手に終わる
……歴史はもう見えた」
「……!ハナお前まさか」
「うん使った。」
キッパリそう答えてハナはゆっくり立ち上がり、罪人を見下ろす形になる
「……?!まだ何かあるのか……?
けっ、バケモノ風情がとっとと死に__」
「13回」
「?!、は?」
「13回私はアンタを怒りのままに殺しては自殺した。
お前の四肢をもぐのも心臓を無かったことにするのも、神経を剥き出しにするのも……全部私はしたらしい」
「!!!!や、やればいい!それで気は済むな__」
「残念だな、
アンタは私にそう殺されるほうがマシだったろうに」
「?!
お前……何が見えた?!」
「さあ、アンタがずっと恐れてたことが起きたんじゃない?」
そういいハナはもう二度と罪人の方を向くことは無かった。
ゾッと罪人は青ざめる
「待て!おい何が見えた?!まさか……まさか!」
「……」
「???ハナ……」
「センゴク、早くここから出よう。後でわかるよ、彼の最後は」
センゴクは暫し迷ったが、
あぁといいハナについていくことにした
「おい、おい待てセンゴク!ここに海兵をつけ__」
「そんなものいらんだろう、罪人如きが命令するな。
……ここの見張りは暫く放っておけ」
「?!しかし……」
見張り役の海兵らが驚き慌てる
ハナが見張りをする海兵に話しかけた
「ここにずっといてたらアイツの道連れになる。だいぶお怒りのようだからアンタらの命は保証できないな」
「ひっ」