第3章 昔のアタシ
「元帥殿は……全てを聞いていた?」
「あぁそうさレッドフラッシュ!!センゴクは知っていたんだ既に!何故裏切った?
お前も私もいい話だったというのに!」
センゴクは目を見開き言い放った
「一つの立場の為に、いや自らの都合の為に、
守るべきものを脅かすのを黙認するほど……私は廃れてなどない!
その上少女を……!」
「少女を?こんなバケモノがか!」
バケモノ、その言葉がハナの胸にグサリと刺さる
「……バケモノ?」
「あぁそうだバケモノだ!!お前はバケモノだ!
残虐さを易々受け入れたバケモノめ!
道具にして何が悪い、少女だと?
人ですらないそれ以下をそう見るなど
センゴクも落ちぶれたな!」
「貴様!」
センゴクがプツリとキレて海兵の止めも無視し、悪魔の実の能力を使用しようと仕掛けた時だった
「ねえ!ずっと私の声は最初から人に聞こえなかったの?!人に見えなかったの?!私は!!」
「「?!」」
ハナが泣きながら檻を掴み叫び訴えた。
センゴクも圧倒され、驚き固まる。
「……?!なんだバケモノ__」
「私は処刑されることも断ったよ?!怖かったから!
なのに危険だのなんだの、無理やり貴方は私を連れた!!
人だから恐れたのに貴方は私を何度も痛めつけた!
人じゃないからそうするの?!
ずっと最初からそんなことしたくないって何度も言った!
私の声はバケモノだから聞こえなかった?!
最初からずっとずっと人にすら見えなかった?!
私はアタシになって無理やり心を抑え込んでまでした!
貴方にはそのボロボロの人が見えなかった?!
なあ答えろよ!応えろよ!
私はずっと今も貴方に会ったときも……人じゃ無かった?!
あなたのいう人って何?!
ずっとそうしてきた私の声は聞こえなかった!?」
壊れる勢いで檻を揺らした
彼は、自分のしでかしたナニカに恐れをなした
センゴクはハナの真意を目の前で聞き、心打たれる
「ハナ……ずっとお前は……」
ハナは尚も問い続けた
赤の他人の私利私欲の為に消した故郷も幾つもの島を……消した時に何度も何度も
「私は、アタシは……耐えれなくて自殺をした!!
今までに死んだのは5004回。私は……何度も……
アンタに殺された!」
絶叫は響いた