第3章 昔のアタシ
「……元帥殿、何故ここに」
「?元々この部屋は私の部屋だ。面白いことを言うな!ハッハッハッハ!」
いやまあそうだけど、確かに地図を見ていない私が悪いけど。
でもまさか……足跡の正体が元帥だなんて思わないじゃないか
「(そらあ人の部屋に入っても変に思われないよなぁ)」
監視役が黙認するのも当たり前か……
「それはそうと、目が変化しているということは……」
「……あぁはい、能力を使用してます」
ハナはため息付きゆっくりと目を戻した
センゴクはほう とその様子をじっくりと見る
「……単刀直入に聞きますが元帥殿、何故アタシの部屋に?」
「? 何の話だ」
「……話す気が無いのでしたら帰ります」
くるりと後ろを向くとセンゴクは慌ててハナを引き止めた
「!あぁわかったわかった、確かに入った!
……お前の部屋の監視カメラを無力化するためにな」
「無力化……!?まさか、あれ……!」
「あぁ、野生化させた」
「なっ……!そんなことしたらアイツが!」
「……アイツ?」
「!!……いや、何でもない」
危ないあぶない、言いかけた……
言ってしまえば私は殺されてしまう。
……元帥殿も
だがセンゴクは発言に興味を持ち迫ってきた
「答えろハナ、アイツとは誰のことだ?」
「……言う義理はない」
「__いつお前は私より偉くなった?」
「……!だとしても関係ない!!…捜索しないで」
「私はお前を助けたいと思っているんだ。せめて話せない理由くらい……」
「しつこいぞ!!」
迫るセンゴクにイラついてハナは怒鳴ってしまった
センゴクは驚き固まる
ハナはハァハァと息を荒らげた
「何も知らないからそう探れるんだ……!そんなに知りたいなら知ればいい!!そしてお前が死ぬだけなんだからな!」
「?!何言って……」
ハナはそのままセンゴクに自身の記憶を流し込んだ
何をされて何を求められ、誰にそうされたかを
センゴクは全て知った
ぽかんと彼はする
ハナじっと隠された監視カメラをみる
このカメラにはセンゴクは気づいてないらしい
そう電伝虫の歴史には刻まれていた
「…これが、おまえの……」
「ああ、アタシの記憶……いや歴史」
「……そうか」
センゴクはそう呟き俯いた