第3章 昔のアタシ
アタシは元帥にとって憎まれるべき者じゃないのか?
だって、命令に反抗せず淡々とするのは
「__アタシなのに」
もやもやする。
さっき盗み聞きしてたら、
元帥殿はアタシを解放したいと言っていた。
証言……か
「でも……海軍船には監視がある」
私が乗る海軍船には必ず監視がいる。
他の海軍船は人がこんなに多くなかった。
海兵何人かの近くを通った時に暇だったから歴史を見た。
その時にアタシを監視せよと命令されてる人を何人も見かけた
そして部屋一つ一つに電伝虫の形をした監視カメラもある。
「あれが普通なんだろうけど……監視員が何個か見に来てる個体もあったし……油断は出来ない。」
簡単には話せないな
でも彼がそういう意図だというなら、それに従い彼の望む形にするべきだ。
__彼は恩をくれた。
「……返さなきゃ、ね」
ハナは見つめてくる監視カメラを睨みながらベッドに転がり寝た。
「(……そんなにアタシが信用ならんか世界政府め)」
…
「……ん、朝か」
ハナは何事も無く目が覚めた。
__はずだった
部屋の隅にあったはずのアレが消えている。
「……???、あっ!」
電伝虫が、監視カメラ型の……いない
「(まさか……いや脱走なんてコイツらはしないし)」
気になってハナは能力を使用した。
「足跡浮遊……Footprints floating」
床に足跡が浮かび上がる。
この足跡の歴史はアタシ……あれ?もう1人ある
アタシより大きい足跡だ。
「男なのは間違いないな、とりあえずこの足跡を辿るか……」
訳もわからんやつだと気分的に嫌だ
戸を開けて辿ってみた
「……監視役はいるけどまあいいか」
監視役と思われる海兵がアタシの目に気づく
目が変化してしまうのは困るな、この能力
ハナは目線を海兵に向けた
「!」
「……叱りは後で受けるからいくらでも報告しろよ」
「……それを望むならそうしよう」
そういい彼はそれ以降喋ることは無かった。
世界政府の犬め、いくらでもなんでも言えばいい
「さてと、この部屋……誰だっけ」
ハナは船内の地図を思い出すのも面倒くさくてそのままノックして入った
「……?!」
「……!来てくれたのか」
なんとその部屋にいたのはセンゴクだった。