第17章 合宿、そして…
~かっ飛ばして合宿当日~
蒼依side
蒼縁「…………ソワソワ」
高「落ち着けよーお二人さん」
緑「挙動不審なのだよ」
蒼「うるさぁい…私達姉妹、よそで何泊もするの初めてなんだよ…」
高「お二人さん、あれだな。箱入り娘ってやつだな」
蒼縁「ううぅ…」
高「ま、すぐに慣れるって」
私は多分大丈夫だけど…
ちらっと双子の姉を見る。
こいつがなぁ……
縁「蒼依。さりげなく私を見て、こいつがなぁとか言わないの。一応私が姉なんだから」
わっバレた!!
時々縁がわからない…。
鈍感かと思えばいきなり敏感になるし。
縁「それで、いったいどんなところなんですか?その民宿は」
縁が大坪さんに尋ねた。
大「行けばわかる」
縁「うぅ…不安だよ~…」
蒼「大丈夫だよ、私も不安だから…」
はぁぁぁ…
縁「……ぅぐっ…!」
縁…?
蒼「どうかした?縁。体調でも悪い?」
縁「う、ううん。大丈夫!!」
なんか…心配だな…。
まさか…。いや、違うよね。
しばらくすると、合宿所が見えてきた。
蒼縁「………………」
高「…うわ…ぼっろー…」
大「うるさいぞ高尾」
そう、この合宿所について言えること、それは…
ただただ古い。
比喩にあらず。
縁「…もう少し…なんとかならなかったんですか…?」
縁が蒼白になってつぶやいた。
大「伝統を壊すわけにはいかないだろう。見た目はああだが、中は普通だ」
ううう…。
これから始まる合宿に不安を持った早朝だった。