第16章 海常と誠凛と秀徳と
蒼依side
私が泣き止んだ時、誰かから真太郎へ電話がかかってきた。
緑「……もしもs「あーっみどりん!!」」
凄いパワフルな女の子の声。
マシンガンのように次から次へと話して来る。
誰だろう。
緑「……ピッ」
あ、切った!!
蒼「いいの?切っちゃって」
緑「……ああ。お前はさきに戻っていろ」
蒼「…うん。真太郎も早めに戻ってきなよ」
私は真太郎を残して先に戻った。
控え室に戻ると、縁と、高尾君だけいた。
縁「あ、蒼依。緑間君は…ってずぶ濡れじゃない!!風邪ひくよ!?とりあえずタオル!!」
縁はタオルを投げてよこした。
蒼「ありがと」
気付けば、私の服や髪は絞れば水が出て来るくらい濡れていた。
蒼「うわ~…濡れたなぁ」
縁「なにしてたの…緑間君は?」
蒼「すぐ来ると思う」
ガチャ
あ、来た来た。
縁「な、なんでそんなびしょ濡れなんですかぁぁぁっ!!風邪ひきますよ!!とりあえずタオルで水気取ってください!!」
高「まったく~水も滴るいい男女ってか?」
緑「…うるさいのだよ。バカめ」
蒼「…てか、先輩方は?」
高縁「……あ」
高「帰っちゃったみたいだね」
縁「…すみません…」
蒼「あちゃー…」
緑「…フン」
高「…せっかくだし、飯食いに行かねー?」
縁「私は行っても大丈夫だよ」
蒼「私も」
緑「…まあ、行ってやらんこともない」
高「じゃ、決まりな!」
蒼「近くにお店あったと思うよ」
高「んじゃ、そこいくか!」
外は土砂降りだった。
縁「こんな雨でそれこぐの?」
高「ん?ああ」
縁「傘させないじゃない」
高「んじゃ縁ちゃんと相合い傘でいいぜ☆」
縁「え…わ、わかった///」
蒼「リヤカーじゃ、狭くて2人の傘はさせないね」
緑「ならお前の傘に2人入ればいいのだよ」
蒼「え、あ、そだね///」