第15章 秀徳 対 誠凛
縁side
ひとしきり蒼依をからかうと、また私は記録用紙に目を落とす。
只今戦略考案中。
縁「…ジャンプ力…ミスディレクション……んんんー……」
良い案が浮かばす頭を抱えた。相手はいったいどう来る?
和成君が隣に来て、用紙を覗き込んで言った。
高「うわすげっ!!これ全部自分で考えたの?」
縁「あ…うん。でも全然良いの浮かんでこない」
高「大丈夫だって。相手が誰だろうと一等先に点取って「それだ!!」うおっなに?どしたの」
わかった……わかった!!
相手は私達を知ってる…【一本大事】ではこない。
始まった瞬間にダブルチームで点を取りにくるに違いない!!
だから……緑間君をDFにしてゴール付近に置く。
火神君は今までダンク以外やってない。
だからきっとダンクで来る!!
やったやったやった!!
できた!!これで第一クオーターをいきなり取られるのを防げる!!
私は嬉しくてつい我を忘れて和成君に抱きついた。
縁「和成君ありがとうーー!!!!おかげで思い付いた!!」
高「へ?お、おう!!」
和成君は何がなんだかわからないって表情だったけど、飛びついてきた私に笑いかけてくれた。
この作戦を監督に伝えると、了承してくれた。
浮かれて更衣室に戻ると、
木「いって!!何だよこの置物」
宮「割っちゃおうぜ木村ぁ」
蒼「わーっダメですやめてください!!」
……………………。
はぁ…
縁「こんな時に喧嘩しないでくださいよ!!!!」