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もう、なにも怖くない

第10章 んじゃ、そういう肩書きで by蒼依


私は飛んでくるパイナップルと緑間君の間に飛び込んだ。
空手で鍛えた動体視力で、パイナップルがスローモーションに見える。
けど、かなり速い。こんなの当たったら大変だよ。

私は片手でパイナップルの葉を掴み、合気道で学んだ受け流しを使ってスピードをいなして止めた。

危ない危ない。

宮「なっ……」

緑「お前……」

みんなびっくりして言葉が見つかってない。
私は歪な態勢を正した。まあ私も、パイナップルが飛んできていたことにかなりびっくりしているワケですが。

蒼「な、なんでパイナップル?ここの部活はパイナップルを練習に使うんですか?」

いち早く落ち着きを取り戻した縁が呆れて言う。

縁「使わないよ。いくらなんでも。けど蒼依やるね。合気道と空手の両方を瞬時に使うなんて。普通無理だよ」

流石は縁。あの一瞬で起こったことがわかるなんて。

高「蒼依ちゃん、すげぇー…あれを止めちまった。しかも片手で……」

高尾君の一言で、周りの緊張の糸が切れた。
口々になにか言っている。

木「な、何が起きたんだ?キレた宮地の全力投球を片手で…」

大「これは……ゴニョゴニョ」

宮「止めんじゃねーよ!!!」

蒼「こんな青くて固いのがあんな速さで当たったら、大怪我しかねないです!!」

宮「緑間は一回怪我したほうがいいんだよ!!」

蒼「チームメイトに対する態度ですか、それが!!」

縁「ち、ちょっと宮地さん!!蒼依!!喧嘩しないの!!」

高「……なんだか大混乱になってるんですけど」
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