第10章 んじゃ、そういう肩書きで
by蒼依
高尾side
縁「あなたなんかに、高尾君の何がわかるというの?しゃべったことすらないくせに!!」
縁ちゃん…?
緑間side
蒼「私も緑間君を知っているなんて言わない。だけどあなたなんかに彼は語らせない!!」
蒼依…?
?「……っ!!なら力ずくだ!」
縁「あっ!」
蒼「縁ッ!!」
縁「離してくださいッ!!」
蒼「縁に触れるなっ!」
?「暴れるなっ」
蒼「痛っ!あっ離しなさい!!」
気付けばオレ達は走り出していた。
校舎で死角になっていた蒼依達の姿が、初めて見えた。
男子が片桐の腕を右手でつかみ、左手で蒼依の右手をひねりあげていた。
?「おとなしくオレのものにな…ぐふっ」
男子は最後までは言えなかった。高尾が腹に一発食らわせたからだ。
高「オレの彼女に…オレの大切な人にその薄汚い手で触るなっ!!!!!」
男子は腹を押さえてうずくまった。
オレはそいつを見下ろしていると、何とも言えない感情が頭を覆い尽くした。
こんなことは初めてなのだよ。
だが、いまはこの男に対する怒りと嫌悪で体が疼いているのだよ。
オレは全ての感情をこめ、言い放った。
緑「自業自得なのだよ」