第10章 んじゃ、そういう肩書きで
by蒼依
~昼休み~
高尾side
ヤッター!!昼休み~!!
高「なあ、真ちゃんと縁ちゃんと蒼依ちゃん、一緒に弁当食べよーぜ!!」
と振り返ると、そこには真ちゃんしかいなかった。
えっ?さっきまでいたよね?
緑「片桐と蒼依なら、さっき出て行ったのだよ。校舎裏に行くとか」
真ちゃんが教えてくれたけど、真ちゃんもなんだか上の空。
……蒼依ちゃんが気になってるんだな。よし。
高「真ちゃん、行こうぜ」
緑「なっ、どこに行くというのだよ?」
高「決まってんだろ?探しに行くんだよ、2人をさ」
真ちゃんを後ろから無理やり押して連れ出した。
最初は文句言ってたけど、なんだかんだで一緒にきた。
校舎裏に来ると、どこからか声が聞こえてくる。
「――――、―。」
「――!――?」
紛れも無く、蒼依ちゃんと縁ちゃんの声だった。
緑間side
高「真ちゃん、あれ、どこから?」
いつになく高尾が真剣なのだよ。
緑「多分、こっちだ」
歩いていくと、声がだんだんはっきりしてくる。
蒼「だから、何度も言っているでしょう?あなたとは付き合えないと」
?「好きな奴がいるってやつか?ああ、大丈夫。オレそういうの気にしねーし」
縁「あなたはそうでも、私達にはそうはいきません」
緑「蒼依…」
高「縁ちゃん…!」
聞こえてきた声に、オレ達は反応した。
蒼「いい加減にしてもらえませんか?友達待たせてるんですけど」
自然と足が速くなる。
?「緑間と高尾か?」
蒼縁「…………」
?「するとお前達の好きな奴ってのはあの2人か」
縁「……あなたには関係ないこと」
?「図星、だな。そういや最近高尾と付き合ってる奴がいると聞くが、お前のことか。てことはお前の好きな奴ってのは緑間だな」
オレの足が止まった。
蒼縁「………」
?「忘れちまえよ、あんなやつら」
蒼縁「なっ!!」
?「あんなやつらの何が良い?オレのほうがずっとマシっしょ。高尾とかいつもヘラヘラしててさ。緑間とか超唯我独尊だし。あいつら超うぜぇじゃん」
高尾の足も止まった。目を見開いて、呆然としている。
蒼縁「彼等のこと、そんな風に言わないで!!!」
突然響いた2人の絶叫に、オレ達は言葉を失った。