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もう、なにも怖くない

第10章 んじゃ、そういう肩書きで by蒼依


高尾君に家の前まで送ってもらい、私達は家に帰ってきた。
高尾君によると、ここからだと高尾君の家まではかなり近いらしい。緑間君の家も遠くはないとか…。

縁&蒼依side

ちょっと嬉しかったり?

縁side
帰ってくるなり、蒼依の質問攻撃が始まった。
「なんで付き合えたの、きっかけは?」「抱きしめられたりした?」

最後の質問に真っ赤になったのは言うまでもない。
そして締めくくりに、

「キス、した?」

顔がさらに火照る。
はい、しました。なんて言えるわけないでしょーー!!
でも、蒼依はわかっちゃったみたい。あ、そういえば、

縁「蒼依、部活どこはいるの?」

蒼依は急に困ったような顔になって言った。

蒼「…どう、しよう…。秀徳、武道系の部活剣道部くらいしか…」

相変わらずのスポーツバカ、いや武道バカだ。

縁「まあ、急ぎじゃないし、ゆっくり決めなよ」

私は蒼依に、先にお風呂に入ると伝え、お風呂に入った。

湯船につかりながら、今日を振り返る。

登校、授業…放課…後。
まだキスされた感覚やショックははっきり残っている。恥ずかしくて死にそうだったけど、嬉しかった。

帰り…。緑間君と蒼依が一緒にいた。どっちも顔が赤くて……赤くて?
なんで赤かったんだろう。
お風呂からあがった私は、開口一番そのことを尋ねた。

蒼依は、緑間君の名を聞いた途端、また真っ赤になった。
そして、ボソッと教えてくれた。
蒼「縁と同じ気持ちだよ」

縁「????」

考え込んだ私を見て、蒼依はかなり呆れたみたい。

蒼「縁ってホント鈍感ね。自分の気持ちもわからない?」

む。失礼な。ムッとして、ふくれた私を尻目に、蒼依は横を向いた。

蒼「ねえ、緑間君って何部?」

あまりに突飛だったため、最初は意味がわからなかった。
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