第9章 発覚そして始まり

緑間side

教室につき、席に座った。片桐はオレの席を見て驚いている。席すら知らなかったのか。全く。
キーンコーンカーンコーン
始業、だな。先生が入ってきた。
松｢みんな～!また新しいメンバーを紹介するわよ～!｣

２日連続の転校生だと？こんなことは稀なのだよ。

松｢びっくりしないようにね、みんな!じゃあ入ってきて｣

先生の合図で、女子が入ってきた。その途端、クラスのざわめきがぴたりととまった。
入ってきた女子は、片桐と見分けがつかないほどに酷似していた。
双子の妹とは聞いていたが、ここまで似ているとは思わなかったのだよ。
自己紹介するように言われ、転校生は凛とした声で話し始めた。

｢はじめまして、片桐蒼依です。体育専門学校からきました。多分、皆さん気付いてると思うけど、縁とは双子の姉妹です。特技はスポーツ、特に武道です。どうぞよろしくお願いします!!｣

片桐…蒼依…か。

松｢さて、あなたの席…は。あら、空いてる席ないわね…どうしようかしら｣

誰かが言った。

｢蒼依さんが自分で決めるってのはどうっスか？｣

フン、なかなか良い案だ。オレには関係ないが。

松｢そうね…。机と椅子は隣の教室にあるからとってくるわ｣

先生は教室を出て行き、すぐに机と椅子を持って戻ってきた。

松｢さ、蒼依ちゃん。好きなところにいっていいわよ｣

片桐は、クラスを見回した。どいつもこいつも、誘うような視線を送っている。
全く興味ないのだよ。
片桐は、視線を止めた。
そして、机と椅子を持って、オレの隣にやってきた。

なっ!想定外なのだよ。まさかオレの隣にくるとは…。

蒼｢よろしく｣

緑｢あ、ああ。よろしくなのだよ｣
ん？なんだか顔が熱い…ような。気のせいだろう。

―――――――
だはーっ!!
緑間君難しい～!!
全然できない。
謝罪の気持ちでいっぱいです。