第17章 合宿、そして…
蒼依side
「試合終了ー!!!82対91で秀徳の勝ち!!」
全「あっしたァ!!」
結局試合は今のところ全勝…か。
監「合宿中、三試合やって三勝か…ふーむ」
高「やっぱアレじゃないスか?予選の時はマグレ…的な?」
縁「かっ和成君!!」
蒼「あ…それはマズい…」
緑「…………」
監「負けた理由をマグレで片付けるのは感心せんなー。高尾、走ってこい。外を10周くらい」
高「ぎゃすっ!?」
あーあ、言わんこっちゃない…。
縁「はぁ…」
監「それにやったお前達が一番わかっているだろう。負けた予選より、勝った今回の三試合のほうが手強かった」
全「…………」
…そう。しかも火神君を抜いて…。
縁「火神君だけじゃないよ、蒼依。あの休んでる七番の人も、並の選手じゃない」
蒼依にそう言われ、改めて七番の人を見直した。
体格は良い。
縁「手が大きい」
蒼「手?」
縁「うん。凄く。ボールをわしずかみできるくらいに…」
蒼「!?」
そんな人が…。
ウィンターカップではあの2人も入る…。
これは…覚悟していかないといけないな。
蒼「……………」
縁「蒼依?どうしたの?夕飯作りにいかないと…」
蒼「あっ!!そうだった!!」
縁「昨日の残りが5分の2くらい残ってるから、今日は昨日ほどは作らなくていいね」
蒼「うん、了解」
蒼「にしても…みんな食べるなぁ…」
縁「まさかあの寸胴5分の3を1日で…一軍、あんまりいないよね…」
蒼「練習で疲れてるから食欲旺盛なんだよ、きっと」
縁「とりあえず、今日は炒め物でも添えようか。塩分補給に」
蒼「そうだね」
蒼縁「……あの巨大なフライパンで…」