第17章 合宿、そして…
高尾side
練習が終わり、入浴タイム!!
真ちゃんはまだふくれてる。
高「うは~…生き返るわ~…つーか、いつまでふくれてんだよ。さすがにそろそろうぜーから」
隣でしかめっ面してる真ちゃんに文句を言った。
高「しかし黒子、普通のプレイはからっきしだな~、ミスディレクションなんて反則技持ってんのに…つーか、ミスディレクション、抜くとき使えばいいじゃん。見えないドリブルとか無敵じゃね?」
緑「それは無理なのだよ」
思いつきを口に出したオレに、真ちゃんのツッコミが入った。
緑「なぜ黒子がタップパスしかしないかわかるか?」
高「?」
緑「ボールから意識をそらすことができないからだ。試合中、最も目を離してはならないものはボールだ。つまり、コートで『最も存在感のある物体』なのだよ。だから黒子は決してボールを持たない。もし持てば、ミスディレクションが発動できず、たちまちボールを奪われてしまうだろう。…………だが逆に、その弱点を克服することができれば、恐ろしい進化を遂げるかもしれん」
なるほどね…。
けど。
高「それは良いんだけどさ~、さっきからしゃべってる相手、それライオン」
緑「むっ………」