第5章 秀徳高校にて
はぁ…疲れた…。
なんか最後のほうは慣れてきたけど、最初は死ぬかと思ったよ…。
こんな性格の自分が恨めしい…。気付かぬうちに声に出ていたらしい。隣にいた高尾君が、ひょいっと来て言った。
高「なに?なにが恨めしいって?」
縁「えっあ、いや、別に…」
ああもう!!全然ダメじゃない!!
なんで私ってこうなの…?
どもりまくって、自己嫌悪に陥っていると、高尾君は私の髪に手を伸ばした。
高「うわぁ、な~んか髪キレイだなって思ったら瑠璃色なんだ~!」
えっ………今、なんて?
高「ん?だから、髪キレイだね~って!!」
キ…レ…イ…?
今まで生きてきたなかで、この髪を憎く思わなかった日はない。それを…誉められた?
私があまりに呆気にとられていたため、高尾君は、首を傾げて言った。
高「もしかして、言われたことないの?」
縁「あ、はい…今まで、1度も…」
高「へぇ…こんなキレイなのに」
縁「そう…ですか?青くて…気持ち悪くありませんか…?」
うつむき気味に尋ねた。
高「そんなことない!オレ、この髪誇りにしていいと思うよマジで!」
高尾君は勢い良く言った。
ドキン!!!!
心臓が大きくなった。あれ?これなに?新手の発作…?
――――――
すごいですね~。縁ちゃんはいつ気付くかな?