第3章 【2】
【楽side】
楽「またお願いします。」
そう言って俺は涼乃さんの家を出た。
(これが一目惚れってやつなのか…??)
くりんとした目。綺麗な髪。微かに匂う花の匂い。満面の笑顔。
その全てが楽には可愛く見えて仕方なかった。
一目惚れなど、今まで経験したことのない楽はその感情が確かなものかは、分からなかったが 次も彼女に会えると思ったら素直に嬉しかった。
楽「なんだよこれ(笑)」
俺はそう呟いて今度こそ涼乃さんの家を後にした。
天「楽。 ねぇ…楽ってば。」
楽「あ。悪ぃ。聞いてなかった。」
天「はぁ…。何があったか知らないけど、最近ぼーっとしてるよね。」
龍「楽。大丈夫? 疲れてるの?」
楽「いや。大丈夫。悪いな。」
(俺。そんなにぼーっとしてるか…?)
どうやら涼乃さんの事が頭から離れないらしい。
龍「楽ー。行くよー。」
いつの間にか部屋の外にいた龍に呼ばれる。
天は冷たい目でこちらを見ていたが気にしないことにした(笑)
楽「重症だな。(笑)」
そう呟いて天と龍と一緒に会場へ向かった。