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スタマイ ~sister side~

第2章 始まりは偶然にも


そのため、お姉ちゃんはある意味不思議がっている。
自分の特異体質による妹への影響がないのかということだ。
まぁ、何も無いなら良いということも頭にあるだろうから
そこまで、気にしていないようだけれど。

検査して数日の頃、由井さんからなにも結果は出なかったという連絡を がきた。そして、もう一つ。
ひどくお姉さんは心配しているよ。とのことだった。

____
玲「ねえ、大丈夫?ほんとに?」
段々、めんどくさいなあと思ったことは口には出さないが
「大丈夫!それより!明日のお弁当なにがいいかな??」

あからさまな、返答の切り返しも素直に受けいれる姉
話をそらされたことに少しの不満もあったようにみえつつ頷いていた

私は、姉がとてもとても大好きだ。
年齢はひどく離れている訳では無いけれど。
心から尊敬している。
でも、時に顔も見たくないとさえ思うことがあるのも事実。
そこまで、綺麗な感情は持ち合わせていない。

そんなどす黒い、と言っていいかわからない感情は
横に置いておくとして。
姉の様子が少し、オカシイ。
「お姉ちゃん、私のことよりさ。何かあったんでしょ?」

玲「……そんなことない、って通じないんだよね?わかってる。」
姉は小さなため息をつきながら、マトリ内での会話
というより、指示を説明してくれた。

「なるほどね。つまり、お姉ちゃんはマトリの人にボディガードしてもらわなきゃいけないわけだ?」
玲「べ、べつに守ってもらうだけじゃないよ!何かあったら、大変だし…」
「わたしのことも、考えてくれてるんだよね?」
姉はとても優しい。何かあったらという言葉に隠れていることは
間違いなく、ワタシノコト

いま、私は紛れもなくお荷物でしかない

「そろそろ、一人暮らしもいいかなあって実は思ってたんだよね!」
そういいながら準備さ・れ・て・い・た資料を広げる。
そこには、事前に関さんからもらっていた防犯用の物件。
一見、防犯用かつ学生向けと書いてはあるが
これは、真っ赤な嘘。

お姉ちゃんとわたしを同時に守ることはかなり難しい。
現状、お姉ちゃんは完全にバレているがわたしは特異体質ではないとされている。

変にわたしを特別扱いしなければ、特異体質でないとこのまま認知することもできる。
これを成り立たせるためにはお姉ちゃんを隔離する必要がある。
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