第7章 テーブル下の戦い(大宰夢)
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「中也、それ誤解を招くよ。...、おはよう柊。」
そして隣の席に座るのは最少年で幹部まで上り詰めた大宰治。
いつも包帯をぐるぐる巻いていて、見ているだけでも暑苦しいくらいだ。裏の読めない笑みはなんとも気味が悪い。
「....おはよう。」
大宰とは視線を合わさずに鴎外殿に目を向ける。
「....さて、全員揃ったから始めようか。まずは昨日の件からだけど...、柊くん。」
ざっと視線が再度此方に向く。この感じが苦手で少しだけ息をつく。
鴎外殿は食えない笑みで微笑んでくるけれど、此方としてはどう返しようもないのでスルーしておく。
とは言っても急に振られるとは思ってなかったのでぼんやりとしている頭をなんとか回転させて昨日の状況を整理する。
「あぁ...、はい、えっとー...、そうだ。
昨日の連中の中に外国密輸グループのリーダーいたんで捕まえときました。...私拷問とかは向いてないんで、後は紅葉の姉さんにお願いしました。」
「成る程ね。...、
それで柊くん、一つ聞きたいのだが。」
終わったと思い腰を下ろそうとした途端にまた声をかけられてしまった。
しかも一つ聞きたいのだが、なんて何かしてしまった時にしか聞かれない。
内心心臓がドキドキしている。
「え、なんでしょう?」
「.....、
この後暇かね?」
その一言に、思わず変な声を出しかける。
何か言われるんじゃないかって構えてたのに拍子抜けだ。
が、しかし。
これから何か言われるかもしれない。考えた途端に脳裏に浮かぶのは機関銃をぶっ放される光景で。
「へぁ...、は、はい。暇ですが...。」
「なら、この後少し残ってくれたまえ。
....、それで話を戻すが、一昨日の爆破事件の件はどうなったかね大宰くん。」
「あ、はい。一昨日の件は.....、」
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