第7章 テーブル下の戦い(大宰夢)
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ポートマフィア幹部は朝から集結を求められた。朝早くと言う訳ではないが、私が普段まだ寝ているであろう時間帯。
眠たい目をなんとか開こうとするも中々そうはいかない。
まぁ、それもそのはず。
昨日...いや、今日の4時まで輸入船を一つ残らず潰し、それから帰って寝たのだから睡眠時間が圧倒的に少ない。
3時間寝れば大丈夫だなんて何処かの偉人が言っていたけれど、3時間寝ればいい方だなんて大間違い決まっている。
今の時代、最初から個人差があるということを言っておかなければ苦情がつけられるレベルのもの。
嗚呼、全くもって頭が回らない。
重たい体を動かして、幹部が集まる集会場へと足を運んでいく。
大体私がこの時間寝ていることなんて鴎外殿は把握しているだろうに、考えたくはないがもしかしてわざとだろうか。
...そうだとしたら一発エリス嬢にビンタされて仕舞えばいいのに。
アイロンの当てていないシャツが妙にピンと見えるのは、きっと頭がおかしくなり始めているから。
機関銃を片手に立っている下っ端が「おはようございます。」と丁寧に言うから此方もおはようと挨拶をして通り過ぎる。
朝から丁寧なお出迎えに少し気分が良くなったけれど、体は以前として重たいままだ。
「...失礼しまーす...。」
無駄にでかくて重たい扉に体を預けながらひらけば、中にはもう全員揃っていたらしく、一気に視線が此方に向いた。
「やぁ、柊くん。相変わらず眠そうな顔をしているね。」
「鴎外殿....、おはようございます...。
見てわかるようにとても眠いです。」
噛みしめるように欠伸をしながら自分の席に向かう。
「昨日は激しかったらしいじゃねぇか。」
席に着こうとした途端に話しかけてきたのは中也。によによと馬鹿にしてくる顔が撫で回したくなるくらい可愛い。
好奇心に負けて一度だけ中也の頭を撫でてから席に着く。中也はあまり良い顔はしなかった。
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