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【WJ】短編 -2-

第5章 【裏】糖度100%/爆豪勝己


「爆豪くん、あの、ちょっとこれは不味いんじゃ…。」


 相変わらず不機嫌な様子の爆豪くん。初めて爆豪くんと話した時と同じ位怒った様子だった。因みに、爆豪くんと初めて話したのは、雄英に入学してすぐ。食堂で、うっかり爆豪くんの注文した激辛麻婆豆腐に触れてしまったのがキッカケだった。常に個性を発動しっぱなしの状態の私が触れた激辛麻婆豆腐は激甘麻婆豆腐へと変換され、それを食べた爆豪くんがブチ切れたのが爆豪くんとの出会いだった。それから目を付けられてしまった私は、よく爆豪くんに絡まれてた。無論、それは友好的な感じじゃない。会えば、火のついたように怒る爆豪くん。いつその爆破という個性の餌食にされるかと怯えていたが、幸いにもその個性の餌食にされずに済んでいたのだが、今、目の前にいる爆豪くんは爆発寸前の時限爆弾のようで、今日私はここで爆破されるのだと悟った。


「オイ、さっきのはどういう事だ味覚音痴。」
「…さっきのって?」
「俺の目の前で他の奴に貢ぎ物とはいい度胸してんじゃねえか。」
「えっと…砂糖くんにチョコレートあげたこと…?」
「それ以外あるかよ!?」


 どうして砂糖くんにチョコレートを渡しただけで私はこんなにも怒られてるのだろうか。私の記憶が正しければ、爆豪くんは辛い物が好きで、甘い物は好きじゃない筈。


「爆豪くん、チョコレート好きだった?あ、で、でもね、ほら、私、個性こんなんだし、私が作った物、普通の人の口には合わないらしいし…。だから、個性の関係上、砂糖くんは特別って言うか…。」


 言葉を一つ一つ選んで、爆豪くんの逆鱗に触れないようにしていたつもりだったのに、私は起爆スイッチを押してしまったらしい。鋭い瞳は更に釣り上がった。


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