第2章 扉
家に帰り、涙が止まらんかった
久しぶりに、声を出して泣いた
しばらくて、旦那が帰宅した
「パートも辞めろ」
そう言い残して、部屋に入った
あたしは、従うしかなかった
ケータイも解約されて、持つことすら許して貰えんかった
家とスーパーの往復だけを許された
もうしんどい・・・ツライ
数か月たった頃、そう思いながら歩いてた
信号待ちのトラックを見てハッとした
すばる・・・
すばるもあたしに気付いたみたいやけど、そのまま走り去った
あたしは、気付いたら追いかけてた
追いつくはずもない
わかってるけど、泣きながら走ってた
少し走ったコンビニにすばるのトラックは、止まってて
すばるは、降りて来てあたしをトラックに乗せた
お互い言葉は、無かった
すばるは、あたしの手を掴み顔だけを見た
あたしもそれで、言いたいことが分かったから