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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第21章 第3部 Ⅶ




『こちらでございます。若い娘の生気、どうか御気の済むまで、ご堪能くださいませ。』
『ひゃひゃひゃ……、あのお客は、随分と好色でねぇ……。生娘を痛めつけるのが、何よりの快感だそうな。特に、生娘のアソコに、いろんなモノを突っ込むのがお好きなようでねぇ。コッチとしちゃあ、あんまり好き勝手されると、売り物にならなくなるからご遠慮願いたいんだけども、ああも羽振りが良いと、何も言えんわなぁ……?』『そんでもって、あのお客は、生娘のアソコに直接口を付けて、その血を啜(すす)るのがお好きなのさ。全く、最高の趣味だわね……! あ、ひゃ、ひゃひゃひゃひゃひゃ……!』
『ぃ、やああああ! やめっ! やめてぇぇぇぇ……!!!!』

 でも、どこか落ち着かない。目を閉じてみても、瞼の裏に浮かぶのは、お初やあの女性たちが痛めつけられている姿しか浮かばない。それを無理矢理振り払っても、今度は彼女らの悲鳴が聞こえるようで、一向に眠れそうにない。

「眠れぬか?」
「……、うん。そうみたい。」
 苦笑を浮かべるしかない。

「……。」
「……、に……。」
「ンン?」
「……いっしょに、いて。」
「……。」
「……エドモン、いっしょに、ねて……。」

 多分、ずっと、不安だったのだ。私の声は、微かに震えていた。
 エドモンは私を抱き起し、上掛け用の布団を静かに私から離した。そして、これ以上ないほどに優しく抱きすくめた。
 もう、わけもわからないけれど、目からは勝手に涙が零れ落ちていた。

 涙は、指先で遊ぶようにして、拭われる。それを幾度か繰り返すうちに、涙は不思議と出なくなった。
 こんなにも優しく抱き留められているのに、エドモンの体温が、確かに伝わってくる。

 不意に、思ってしまった。
 エドモンの服が、私の服が、邪魔だと。エドモンの体温を遮る、この服が邪魔だと、思ってしまった。

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